仕事で干される経験は誰にとっても辛いものです。特に、まわりに迷惑をかけていると感じたり、経済的事情で辞める選択が難しかったりすると、心が揺れ動きますよね。
私は、営業職で干された経験があります。そのときは「辞める」という決断をしましたが、どういう決断が正解かは人によってちがいます。
今回は、仕事で干されたときの対処法として、「辞める」か「続ける」かという2つの選択肢について、それぞれのメリットと具体的なアクションプランをお伝えします。
仕事で干されるときの前兆・変化

入社したときは、みな期待されて仕事を始めますが、干されていく過程には、いくつもの前兆や変化があります。
業務量の減少
- 重要な仕事を任されなくなる
- 以前は担当していたプロジェクトや重要なタスクが他の人に振り分けられる
- 新しい仕事を与えられず、待機時間が増える
営業先のリストを減らされました

単純作業や雑用が増える
高度なスキルや判断を求められる仕事から外され、コピーや資料整理などの補助的な作業を任されることが多くなる。
評価の低下
- 業務評価が下がり、昇進や昇給の話が遠のく
- 評価面談でネガティブなフィードバックが増える
役職や担当の変更
プロジェクトのリーダーや責任者から外され、単なるメンバーの端くれのような存在になり、自分の重要性を感じなくなっていきます。
情報の共有が減る
チームミーティングやプロジェクトの進捗報告から外され、重要な情報が自分に伝わらなくなったり、新しい業務方針や計画を他の人を通じて初めて知って悲しくなったりします。
人間関係の変化
同僚との距離が広がって、周囲の同僚が自分を避けるように感じることもあります。たとえば、ランチや休憩に誘われなくなったり、雑談やコミュニケーションが減ったりします。
上司との関係の悪化
- 直接の指示が減り、フィードバックも曖昧になる
- 上司が無関心な態度をとる、または冷たい言葉をかけてくる
もう「叱られすらしない」という状況になり、ほったらかしにされました。

陰口や噂話が増える
「あの人、使えないらしい」などと噂され、自分の能力や性格についてネガティブな話題が広まることがある。
チームからの疎外感
- チームの一員として扱われず、会話や仕事の輪に入りづらくなる
- 自分の意見や提案が軽視される、または無視される
干されることによる心理的な影響
干される状況が続くと、業務や人間関係の変化に伴い、以下のような心理的影響が出ることもあります。
モチベーションの低下
やる気を失い、仕事に対する意欲が下がる。
自己肯定感の喪失
「自分は役に立たない」と感じるようになる。
不安やストレスの増加
将来への不安や、職場での居心地の悪さを感じる。
職場に行くのが辛くなる
とにかく仕事に行くのがつらくなり、退職を考えるきっかけになる。
干されることは人生終了じゃない

仕事で干されるのは、仕事ができないと判断されたからですが、その職場で求められる成果に、自分の特性や能力がたまたま合致しなくなっただけです。
ひとつの職場で干されたからといって、すべての職場で嫌われるわけではありません。
干される状況は誰にでも起こり得ますが、それが必ずしもその人の能力や価値を否定するものではありません。こうした変化を冷静に受け止め、自分に合った次の一歩を考えることが大切です。
干されたとき「辞める」という選択が正しい場合
会社への申し訳なさが強い場合
自分のパフォーマンスが会社に明確な損失を与えている場合、辞めることで会社や同僚の負担を軽減できるかもしれません。
例:「納期が守れずクライアントに迷惑をかけた」「同僚の仕事を妨げるミスが頻発した」
「会社に損失を与えているので辞めます」と正直に言いました。

環境が自分に合わないと感じる場合
干されている状況が改善しそうにない場合、自分の能力を活かせる新しい環境を探すのも一つの手です。
辞める際の前向きな準備
冷静な自己分析を行う
なぜうまくいかなかったのかを振り返り、次の職場での活躍に活かしましょう。

退職時のマナー
円満退職を心がける。
感謝の気持ちを伝え、前向きに去ることで、将来の人間関係もスムーズになります。
次のステップを計画する
転職エージェントや求人サイトを利用する。
自分の得意分野や興味を基に新しい仕事を探す。
干されても「続ける」という選択が正しい場合
経済的事情が優先される場合
干されてでも、生活を支えるためにはその仕事を続ける必要があることもあります。その場合、現状を改善する努力が必要です。

自分の成長を期待できる場合
干されている原因を改善できれば、職場での評価が変わる可能性があります。
干された状況から挽回するための具体的な方法
問題の根本を見つける
上司や同僚からのフィードバックを積極的に受け入れる。
自己分析を行い、自分の弱点を明確にする。
スキルアップを目指す
業務に直結するスキルを磨くための学習を始める。
例:「エクセルの資格を取る」「コミュニケーション能力を向上させるセミナーに参加する」

誠実な態度を持つ
干されていても、日々の業務をしっかりとこなす。
他の人が気づかないような細かい仕事を率先して行うなど、誠意を見せることも大切です。
辞める、続ける、どちらを選んでも正解です
仕事で干されたときに、「辞める」も「続ける」も前向きな選択です。必ず自分の成長につながるということを理解しましょう。
辞める場合
新しい環境であなたの能力を最大限に活かせるチャンスがあります。過去の経験を糧に、前を向いて進みましょう。
まったく同じ業種でも、ちがう職場に移ったら、むしろ業務成績が良くなりました。

続ける場合
困難を乗り越えることで、成長の機会を得られます。その過程で得たスキルや忍耐力は、あなたの強みとなるでしょう。
苦しくても辞めない人たちのことを尊敬します。

自分を信じることが大切
干されるほどの状況にまでなったときは、職場での信頼をほぼ失ってしまっています。でも、そういうときこそ、自分だけは自分を信じてあげることが大事です。

社会的価値と人間的価値はちがいます。辞める、続ける、どちらの道を選んでも、あなたの人間としての価値が失われることはありません。最終的に大切なのは、自分が納得できる選択をすることです。
干された経験は辛いものですが、そこから何を学び、どう進むかで未来は変わります。
辞める選択も、続ける選択も、どちらもあなたの人生を良くするための一歩です。自分を信じて、明るい未来に向かって進みましょう。